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地域資源を活用し循環する社会の実現を|株式会社サーキュライフの環境負荷低減への取り組みご紹介

はじめまして! ソシャグ編集部です。この記事では、社会にとって良い活動 = ソーシャルグッドな活動に取り組まれている方にインタビューをして、その活動内容をご紹介します。今回のテーマは「環境負荷」です。近年注目を集めるのがSDGsなどに代表される持続可能な社会の実現。こうしたテーマが掲げられるようになった背景には、社会の近代化に伴い人々の暮らしが豊かになった一方で、環境への配慮がされていなかったという問題があります。そんな現代の環境負荷問題の解決に取り組んでいるのが、株式会社サーキュライフです。サーキュライフは循環する社会をテーマに、間伐材を使用した「木糸」生地を用いた製品の開発・企画を行っています。また現代社会の大量生産・大量消費から適量生産・適量消費への移行を進め、環境負荷の低減を目指しているといいます。今回、サーキュライフの取り組みを紹介するため、代表取締役の川原剛(かわはら・つよし)様にインタビューを行いました。Q.1 なぜソーシャルグッドな活動を始めたんですか?環境意識が高いアーティストや、大手アパレルメーカーのデザイナーの問題意識に共感し、資源を活用した循環型社会の実現に興味を抱くようになりました。特に注力をしているのが海洋汚染の問題です。一般ゴミや工場の排水、化学合成繊維の洗濯などで生じるマイクロプラスチックは、海洋ゴミ全体の約35%にものぼります。こうしたマイクロプラスチックが及ぼす影響が、すべて明らかになっているわけではありません。しかし環境省によれば、このまま海洋汚染が進むと、2050年までに海洋生物よりもマイクロプラスチックを含めた海洋ゴミの方が多くなることが予想されるといいます。私たちの子どもや孫の世代にこうした海洋汚染の現状を引き継いでしまわぬよう、サーキュライフでは地域資源を活用した商品企画・開発を通じて環境負荷の低減に貢献したいと考えております。Q.2 活動内容を教えてくださいサーキュライフでは、日本で初めてヒノキ単体を原料とする「木糸」を素材として製品の企画・製造・販売を行いました(木糸の製造元:株式会社 和紙の布)。また木糸の製造で使用しているヒノキは、間伐された天草のヒノキとなっています。この木糸生地には以下の三つの特徴があると考えております。特徴1.環境負荷を低減日本で流通する生地製品は、素材から製品までの約98%を海外からの輸入に頼っています。つまり日本だけで内製することがほぼ不可能な状況なのです。こうしたビジネスモデルでは、原材料の調達・製造・輸送・廃棄などそれぞれの段階で環境に負荷をかけてしまいます。CO2排出量約9万トン・水の消費量約83億m3・端材の排出量約45,000トンという数値が、日本が年間で海外から原材料を調達して製造段階に至るまでに環境にかける負荷であるといいます。サーキュライフでは間伐材を使用した木糸・生地を使用することで、こうした環境への負荷を低減できると考えております。化学合成繊維を含まないことからマイクロプラスチックが発生せず、素材の25%を日本の地域資源から作るため、C02削減にも貢献できるでしょう。特徴2.地元の雇用創出サーキュライフでは本社のある熊本県天草市を拠点に地域資源を活用した製品開発・製造を企画し、日本の地域に雇用を生み出します。現在は、木糸の製造は外注していますが、内製化を進めながら九州全体に商圏を広げたいです。そして将来的には全国に向けて、間伐材を使用した木糸による製品づくりを広めたいと思っています。特徴3.受注生産で適量生産・適量消費サーキュライフでは木糸製品の受注生産を通して、「大量生産・大量消費」から「適量生産・適量消費」への移行を推進しています。従来の大量生産・大量消費の構造では、どうしても環境に負荷がかかりやすくなってしまいます。そこで、必要な物を必要な分だけ生産することで、不要な廃棄物が出ないようにしています。そうすることで、持続可能な社会・循環する社会への実現に貢献できると考えております。Q.3活動を始めて、どんな変化がありましたか?地域の間伐材を使うことで、地元の方々から温かいお声をいただけるようになりました。地域の人が喜んでくれるというのはサーキュライフの事業を継続する上でも励みになります。また環境問題に対する意識を持ったことで、日々の生活における目線が変化したと感じています。特に「身の回りは、こんなにプラスチックだらけだったのか」と強く認識するようになりました。そして環境にとってなにが良いのか・悪いのか、という判断がつくようにもなったと感じています。Q.4 活動を通して、将来達成したい目標はありますか?天草の自社工場で木糸を作れるようにして、雇用で地域を活性化したい、というのが目下の目標だと考えています。そのために廃校を活用したりと、さまざまな計画を立案中です。そこで課題だと感じるのがコストの問題です。ファストファッションに代表される製品よりもコストが割高になり、そうしたコストは商品単価へ転嫁することを避けられません。ですからサーキュライフの製品づくりの背景・ストーリーに共感していただける人に、木糸生地の商品を知ってもらいたいと考えています。ソシャグでは環境問題に対する意識の高い人々コミュニティへのアプローチも今後可能であるとお聞きしておりますので、集客の点で期待しております。Q.5 活動に参加したい人や応援したい人へ、メッセージをお願いします!現代では大量生産・消費・廃棄が当たり前になってしまいました。サーキュライフはそこから脱却し、適量生産・消費への移行を目指しています。環境負荷の低い製品製造・還元サイクルを用いることで、循環する生活の実現をサーキュライフとして提唱してきました。こうしたビジョンに共感していただける方、また企業様がいらっしゃいましたら、ぜひご協力いただけますと幸いです。株式会社サーキュライフInstagram(@circulife_official)Facebook(@Circulife2021)

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ジビエの良さを日本に広め消費を促進|天領じびえのジビエ活用への取り組みご紹介

はじめまして! ソシャグ編集部です。この記事では、社会にとって良い活動 = ソーシャルグッドな活動に取り組まれている方にインタビューをして、その活動内容をご紹介します。今回のテーマは「ジビエ活用」です。農業や林業を行っている地域で猪・鹿による被害を防ぐために猟師が猪や鹿を捕獲しています。ジビエは栄養価が高く美味しいにもかかわらず、加工処理や流通が追いついていないという理由で大半が廃棄されているという現実があります。そんなジビエの有効活用に向けて取り組んでいるのが、天領じびえです。天領じびえでは猪や鹿の被害を対策しながら、ジビエをより身近に感じてもらうため、ジビエ料理販売などの活動を展開しています。また、ジビエに対する正しい知識普及に向けてSNSでの情報発信にも積極的に取り組んでいます。今回、天領じびえの取り組みを紹介するため、個人事業として天領じびえを営む諌山亮輔さんにインタビューを行いました。Q.1 なぜソーシャルグッドな活動を始めたんですか?自分が罠猟師として多くの猪や鹿を捕獲するようになり、いただいた命を無駄にしたくないと思うようになったからです。実は、捕獲された猪や鹿のうちジビエとして正規の流通・販売ルートに乗っているものはたった10%未満で、残りの90%程度はジビエとして流通できていません。90%の中には猟師が自分の家庭や近所に配るなどして消費している部分もありますが、大部分は消費しきれず廃棄されています。捕獲した猪や鹿のお肉を売れるようになれば、この廃棄問題が解決に繋がると考えました。食用化が進展しない理由の1つは、獣肉処理施設が足りていないということです。猪や鹿の捕獲頭数は全国的にも多いのですが、量や立地の問題で捕獲全量を加工施設に送ることができません。ジビエの人気が高まってきているので加工施設数も増えているのですが、それでも捕獲量に加工量が追いついていないのが現状です。また、ジビエは臭いという悪いイメージをもつ方が多く、牛・豚・鶏ほどの需要が無いのも、食用化が進展しない理由の1つです。これらの問題の解決に向け、活動を始めました。Q.2 活動内容を教えてください罠にかけて捕獲した獲物を処理・加工して、ECサイトで販売しています。また日田市の地域で盛んなマルシェを活用しようと、飲食店営業の許可を取って、串焼きなどのフード販売も7月からスタートしました。ジビエを串1本から食べてもらって、ジビエの良さを知ってもらうきっかけにしてほしいです。さらに、多くの人にジビエの調理のコツや活動の様子を知ってもらうため、Instagram(@tenryogibier)で「ジビ活」というワードを用いて発信しています。ジビエを使うキャンプやBBQなど、牛や豚と同じようにジビエを使えることをSNSで発信しています。ジビエは栄養価も高いので健康にも良いということを発信して、より身近に感じてもらいたいと思っています。Q.3 活動を始めて、どんな変化がありましたか?ジビエの認識を良い方向へ改めてくれているお客さんが多くいることを感じています。ジビエを食べた人から、「近所のお肉屋さんの牛肉より美味しかった」、「普段お肉を食べない子どもが、イノシシのミンチで作ったハンバーグは食べる」といったお話をいただいています。マルシェなどに出店したとき、ジビエを初めて食べたお客さんが「めっちゃとても美味しかったです」とわざわざ戻ってきて言ってくれたこともあります。また、知り合いの農家さんから、猪や鹿の被害が減ったという話を聞くこともあります。自分の活動が人の助けになっていると思うと、ジビエの有効活用以外にもこの活動の意義があると感じられます。Q.4 活動を通して、将来達成したい目標はありますか?将来的には、地域の人たちと一緒に、地元の猟師さんの獲物を買い取って処理することなどにも取り組んでいきたいです。私が作った施設は、現状自分が捕獲した猪や鹿を処理するために使っていますが、大きな施設ですので、今後人を雇っていけるようになればいいと思います。また、大きなビジョンとして、ジビエが牛・豚・鶏と同じくらい、家庭の食卓に当たり前に並ぶようになってほしいです。ジビエは今供給の不安定さや加工の大変さのせいで値段が高いのですが、ジビエの地位が向上し、大きい工場でシステム的に捌けるようになると、値段を下げることに繋がると思います。さらに、ジビエの認知度の向上、ジビエの適切な情報を伝えていくことが今後の課題です。ソシャグではブログのSEO対策機能などデジタルマーケティングの支援があり、情報を伝えていくという部分の支援をしてもらえるので、そういった機能に期待しています。Q.5 活動に参加したい人や応援したい人へ、メッセージをお願いします!ジビエの美味しさは、本当に間違いないものだと思っています。100gなど少量からでも販売してるので、ぜひ一度お試しで食べてみてほしいです。日田市内のイベントに出店していることも多いので、近くの人はぜひ、串の1 本からでも食べてみてください。天領じびえInstagram(@tenryogibier)

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天草の魅力を全国に。 柑橘加工と農家さんの販路拡大にかける思い

こんにちは。WAKEAU事務局です。四方を海に囲まれた複数の島からなるまち、熊本県天草市。東京−天草間でエアラインが通っていたり、天草五橋と呼ばれる複数の橋で交通インフラも整っていたりと、流通が栄えています。そんな天草でお楽しみBOXの出荷担当をしてくださっている田中さんに、お話を伺いました。WAKEAUお楽しみBOXとは…地域の魅力を一箱に詰め、産地直送で毎月お届けするサービスです。各地域の新鮮で美味しい生産物と一緒に、生産者さんの想いや地元をPRする同梱物をお届けしています。BOX購入を通して、生産者の売れ残り低減や安定収益に貢献でき、地域を応援できるしくみになっています。2022年8月現在、7つの地域で展開しています。お楽しみBOXの出荷担当者とは…梱包や発送といった出荷作業を単に行うだけでなく、商品設計の構想や生産者の方々との連絡調整までを担う、まさにWAKEAUプロジェクトのキーパーソン、地域のリーダー的な存在です。それぞれの出荷担当者が、それぞれの個性を活かすことで、このWAKEAUお楽しみBOXは運営されています。1.生まれも育ちも熊本ー ご出身は天草なのですか?生まれは熊本市内なんです。父親の地元が天草で。小学校二年生のときに天草に引っ越し、それからはずっと天草に住んでいます。今は妻と、9月で4歳になる息子と3人家族です。−お仕事は何をされているのですか? もともとは運送業でした。集荷で天草のいろいろなところを回っていましたね。今は、あることがきっかけで「kittoo(キット−)」という果実加工所を経営しています。 −天草の色んな所を知っていらっしゃいそうですね。 おすすめスポットはどこですか? ドライブが趣味なので、景色のいい場所を知っていますよ。天草には美しい海を一望できるドライビングコースがたくさんあります。特におすすめなのは、牛深の鶴葉山海浜公園の近く。海浜公園は珊瑚を観察できる施設もあるくらい海の透明度も高いです。晴れた日の天草ドライブは最高ですよ。牛深の海。写真加工をしなくてもこの青さです。写真は牛久の茂串白浜海岸(運転中は写真画撮影できないので、海浜公園の景色はぜひご自身の目で確かめてください^^)。 2.美味しい天草の柑橘をもっと世界に届けたい田中さんは運送業をやめ、2020年6月に心機一転、起業。果実加工所「kittoo(キット−)」を立ち上げました。そこにはどんな思いがあったのでしょう。ーkittoo立ち上げのきっかけには、何があったのでしょうか?運送業時代、農家さんのところに集荷へ行くことが多かったんです。天草はみかん農家さんが多いんですよ。毎日十数軒回っていましたが、「持っていきぃ」と、みなさん袋いっぱいのみかんをくださるんです。集荷が終わる頃には30キロ近くになるほどでした。当然我が家では食べ切れず、友人知人にもおすそ分けしていましたが、みんなその美味しさに「これ、どこのみかんなん?」と聞いてくる人ばかりでした。「こんなにもらって申し訳ない」と農家さんにいうと、返ってきた答えは「規格外やし傷もんやから、(田中さんが)もらってくれんかったら、捨ててしまうんよ」。こんなに美味しいみかんが、形が悪いだけで廃棄されてしまうなんてもったいない、そんな思いを抱いていました。「このみかん、天草を知ってもらうために使えんやろうか」いろいろアイデアは浮かぶものの、勤めていたときは実行するのも難しくて。そんなとき、地域雇用創出協議会の方からお誘いをいただいたのが、kittooをはじめたきっかけとなりました。 みかんが1本あたり15個くらい使われているみかんジュース。7月のお楽しみBOXにも入れていただきました(※量産ではなくコールドプレスで丁寧に作っているため量が確保できないので、BOXに必ず入るわけではありません)−kittooの看板商品は皮までまるごと使った柑橘ピューレなんですよねはい。kittoでは、天草の柑橘の美味しさをそのまま届けたいと、皮までまるごと使用するピューレを中心に作っています。小さなお子さまも食べることができるように、加えるものはてんさい糖のみ。量産型ではできない、皮のエグみすら味の深みに変えることができるよう丁寧に作っています。小さなお子さんも大好きなレモンと、大人の苦味の残る晩柑(ばんかん)。炭酸で割っても、パンなどに練り込んでも、様々な使いみちで活躍します。 3.分け合うことで繋がれるっていい仕組みじゃないですか−どういった経緯でお楽しみBOXの出荷担当になられたんですか?「天草市起業創業・中小企業支援センター」である「Ama-biZ」を通して前任の出荷担当さんから引き継ぎました。天草の農家さんたちはご高齢の方が多く、とても美味しいお野菜を作っても売り先が限られているんです。お楽しみBOXは、そんなプロの農家さんたちの味を全国に伝えたり、収入源の一つとなるとてもいいプロジェクトだと思いました。 ー取り組みにご理解いただき、ありがとうございます。 田中さんが思う、お楽しみBOXの魅力ってなんですか?一番良い仕組みだと思ったのが「届いた商品を周りの人と分け合えること」です。昔は「引っ越し蕎麦」とか、「ちょっと美味しいものをいただいたから、お隣におすそ分け」ということが当たり前のようにあったじゃないですか。周りの人に「分け合う」ことで、新たな繋がりができたり、コミュニケーションがとれていたり。ですが、時代の移り変わりやパンデミックの影響もあって、人とのつながりが希薄になってきていますよね。孤独をより感じやすい時代になったと思います。ファッションや音楽などで、良いものが時代によって繰り返されるように、こういった良い文化も繰り返されていってほしい。形を変えて今の時代にあった「分け合う」文化を、このお楽しみBOXは叶えてくれるのではないかなと思っています。天草のお楽しみBOXはこの夕やけ市場をとおして農家さんたちにお野菜を提供してもらっています4.天草の魅力、届けます!ー天草WAKEAUお楽しみBOXをお届けする方へ一言!みなさんが大切な人に「この美味しさを分けたい!」と思っていただけるよう、天草の美味しい野菜や加工品をお届けします。天草に行ってみたいと思っていただけるよう、天草の情報も一緒にお届けしていますので、どうぞよろしくお願いいたします。

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トマトの秘密結社がフードロスを救う|株式会社いっすんぼうしの取り組みご紹介

はじめまして! ソシャグ編集部です。この記事では、社会にとって良い活動 = ソーシャルグッドな活動に取り組まれている方にインタビューをして、その活動内容をご紹介します。今回のテーマは「地方創生」です。あらゆる要素で語られる地方創生ですが、その中でもフードロスが今回のトピックです。大量生産・大量消費が当たり前の現代では、多くの食品が廃棄されていることが問題視されていますよね。そんな地方の社会課題の解決に取り組んでいるのが、株式会社いっすんぼうしです。いっすんぼうしは熊本県八代市の規格外トマトのフードロスに着目し、生産者と協力しながらトマトの新たな価値創造を実現してきました。また社会課題に興味のない方でも楽しく問題を学べるような、思わず目を引くコンテンツも制作しています。今回、いっすんぼうしの取り組みを紹介するため、代表取締役社長の日隈志郎(ひのくま・しろう)様にインタビューを行いました。Q.1 なぜソーシャルグッドな活動を始めたんですか?税理士事務所で働く中で多くの事業所の財務状況を知り、事業継続が難しい方々に対してサポートをしたいと考えたのがきっかけでした。九州では長く事業を続けている企業が多いですが、変化を恐れずに取り組める事業所がある一方で、経営の継続がやっとな事業所も存在します。そこで熊本発の九州創生をテーマに、事業の継続可能性を高めるお手伝いをしたいと考えました。まずは地元の八代市をメインに盛り上げ、その後は九州各県に、ゆくゆくは全国への展開を見据えています。日本では少子化による就労人口減少が大きな問題となっていますが、そうした状況は把握していても、どうしたらいいのかわからないという事業者は多いのが現状です。他者からはシンプルに見える問題であっても、未経験ならば取り組むこと自体が難しいでしょう。そこでいっすんぼうしは持続可能なキャラクターマーケティングなど、自由な発想で心理的に安心できる場所を作り、長く住みたい街づくりの一環として地方創生を盛り上げて参ります。Q.2 活動内容を教えてください社会問題としてフードロスが取り上げられるようにはなってきましたが、いまだその理念が十分に理解されているとは言い難く、生産者にとっても大きな課題となっています。例えば八代市では冬から春にかけてトマトの収穫が盛んとなりますが、これらは大量に販売することで収益が出るビジネスモデルのため、生産に比例して廃棄も大量に出ていました。こうした現状を改善すべく、以下の3つの事業を展開しています。特徴1.フードロス対策として加工食品を製造お伝えした通り、農家では多くの作物について規格外のフードロスが発生しています。大量に作られた作物は売り切ることができずに残ってしまうことも多く、また賞味期限切れで廃棄されることもあります。そこで弊社はトマトの加工品製造を生産者の皆様に提案しています。加工を施すことで賞味期限の問題もクリアすることが可能です。トマトのゼリーやクッキーなどはトマトの新たな美味しさを知ってもらうだけでなく、廃棄となるトマトを削減することにもつながります。特徴2.ECサイトで加工品を全国に販売弊社では多くの利害関係者の方々に利益を分配したいと考えています。そこで加工品を地元のみで売るのではなく、ネットショップで販売しながら全国へ展開することを考えました。また販路を確保しておくことで、加工品に踏み出せない生産者への後押しにもなります。大量廃棄によるロスを減らして新たな利益創出につなげることで、農業従事者の所得拡大にも貢献したいと考えています。特徴3.プロモーションとしてライトノベルを制作いっすんぼうしでは世界初となる「トマトの秘密結社」がテーマの本格ライトノベル「赤き大罪と白い嘘」の制作を発表しました。一体なぜトマトのライトノベルを作っているのか疑問に思われるかもしれませんが、こうした活動を通じてSDGsなど持続可能な社会への概念を楽しく知ってもらいたいという狙いがあります。多くの企業が持続可能な社会活動に重きをおくようになってきましたが、弊社では課題解決のためモノやサービスをただ送り込むのではなく、トマトとコンテンツを一緒に楽しんでほしいと考えています。小さいお子様も一緒になって社会課題を楽しく学べるので、これまでにない顧客層に届く可能性も高まるでしょう。また小説内のシナリオが加工品製造の理由づけにもなっているので、生産者の新たな投資の後押しにもなると考えています。Q.3 活動を始めて、どんな変化がありましたか?トマトのフードロス削減事業に際しクラウドファンディングで呼びかけたところ、多くの支持をいただき目標額を達成することができました。熊本のみならず福岡県の新聞にも事業を掲載いただき、活動の広がりを感じています。また報道で事業を知った小学生のお子さんが感銘を受け、その親御さんからクラウドファンディングに協力いただいたこともありました。他にも夢を叶えるためにお手伝いしたいというお声をたくさんいただいており、励みになっています。若い世代に伝わっているという点は、私自身が小学生の子を持つ親であることからも嬉しく思います。小学生のうちから自分達の社会について考えてもらうことで、少しでも地域創生の理念が継承されると嬉しく思います。Q.4 活動を通して、将来達成したい目標はありますか?ほうれん草のキャラクターといえば「ポパイ」、トマトといえば「タエちゃん」(小説に登場するキャラクター)と思ってもらえるように、作品の知名度を上げたいです。そのために必要な情報発信を、どのように行うかを暗中模索しています。例えばファンクラブのようなものを作って、小説内に登場する秘密結社の工作員を募集するなどしながら、活動の輪を広げたいというプランもあります。工作員の会員証・掲示板・ファンサイトを作るなどして、作品のファンになってくれた方同士がつながりあえるスペースも作りたいと考えています。ソシャグではコンテンツマーケティングやファンマーケティングのサポート機能が提供されると伺っているので、期待しています。Q.5 活動に参加したい人や応援したい人へ、メッセージをお願いします!いっすんぼうしは、地方創生を目的として様々な商品を提供して参りますが、ゼロからの新商品開発は極力行いません。地方のベンダー様が既に持っておられる商材を、市場のニーズに合わせて価値を転換する工夫と、適切な場所へ再投入するお手伝いをします。また今後はより広いエリアの方々と共に活動していきたいと考えています。八代市がより楽しく自由なエリアになっていくと思いますので、ぜひ活動に賛同いただける方は秘密結社の工作員にご応募ください。またSNSでの発信も積極的に行っていますので、ご興味を持っていただいた方は下記のリンクから発信を追っていただければと思います。地方都市生まれの小さな一寸法師の活躍を今後もどうぞご期待ください。株式会社いっすんぼうしTwitter(@LOCAL_INCH_BOY)

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ダイバーの視点で海と人をつなぎ、次世代へ自然を伝承|ふくおかFUNの環境保全活動のご紹介

はじめまして、ソシャグ編集部です!この記事では、社会にとって良い活動=ソーシャルグッドな活動に取り組まれている方にインタビューし、その活動内容をご紹介します。今回のテーマは「海の環境保全」です。世界中で話題になっているプラごみ問題ですが、その具体的な取り組みについてはあまり知られていません。世界の海で、今のままの状況が続くと、将来どんな事態に陥ってしまうのでしょうか!?今回インタビューした一般社団法人ふくおかFUN・代表理事の大神さんは、海洋環境の問題に真正面から取り組まれ、モデルとなる活動を展開しています。将来を不安に思うばかりではなく、海の下に広がる水面下の環境について知るところから、みんなの意識が変わります。大神さんは活動を通して、海で人と人がつながる素晴らしさを幅広い世代に伝えています!Q.1 なぜソーシャルグッドな活動を始めたんですか?大学在学中に訪れた西表島で、地元の方々による島の自然を守る活動に現場で触れる機会を得て、その姿に深い感銘を覚え、「自然伝承」を人生のライフワークにしたいと真剣に考えるようになりました。その頃の西表島には、手つかずの自然が多く残っていました。そして島の住人の方たちが、自分たちの暮らす島に生息する生き物や自然環境を守るために、様々な工夫をしながら努力を重ねる姿を目にしました。彼らの自然に対する意識は、誰かに教えられたとか、どこかで聞いたからということではなく、ごく当たり前の生活の一部となっており、人工的なごみが出ること一つにも注意をはらい、「自分たちが暮らす場所に対して、自分たちで責任を持って行動する」という意志を持って、皆で話し合い日々前向きに環境保全に取り組まれていました。そういった西表島の方々と、現地で直接触れる機会を得たことが、自分の人生の価値観を大きく変えるターニングポイントとなりました。それ以降、ブレることなく「自然伝承」をテーマに掲げ、自然環境保全活動を続けています。Q.2 活動内容を教えてください一般社団法人ふくおかFUNは、「自然伝承」を活動理念に掲げ、主に『海洋ごみの削減』、『生物多様性の保全』、『地球温暖化の緩和』を目的とした活動に取り組んでいます。私は西表島を訪れた後、ダイビングインストラクターの資格を取得し、25歳の頃から「自分自身の目で世界中の自然を体感したい」という想いで世界の各地に渡航してフィールドワークを重ねて来ました。2014年12月には、活動の中心を福岡・博多湾に置き、自然環境の保全を目的とした団体を設立し、ライフワークである「自然伝承」への独自のアプローチや、ダイビングインストラクターとしての経験を活かし、「ダイバーだからこそ」の視点を軸とした、次のような活動を行っています。活動1.海洋環境に関する教育・啓発活動福岡の博多湾を中心とする海に潜り、水中調査・撮影、海底ごみ回収、アマモ場の造成などに取り組み、最近では海洋環境をテーマに教育・啓発を目的とした出張授業や写真展などのイベントを主催するなど、発信にも力を入れています。海洋ごみ問題では、福岡の海を中心とした日本各地の海において、ダイバーによる海中ごみの調査・撮影・回収を行い、撮影した実際の環境データを授業や講演、企業向けCSR活動などで活用しています。活動2.「海草アマモ場の造成」活動SDGsの達成や地球温暖化抑制を目的とし、行政や企業、市民の皆さまとともに二酸化炭素を吸収・固定する「藻場」の保全・再生に取り組んでいます。一般には余り知られていない海草アマモですが、水中で光合成を行い、二酸化炭素を吸着・固定(ブルーカーボン)する役割を持ち、稚仔魚の産卵場や住処となるなど、海洋環境の改善に重要な役割を担っています。協力企業や市民の方々と一緒に、アマモの群生地から少し間引いた種子を、水槽のなかで熟成させ、そこから一粒一粒を取り出し、博多湾の適地へと還す活動を続けています。活動3.社会貢献型協業による商品開発2020年より「海のお困りごと解決!アオサ実用化プロジェクト」に取り組んでいます。生物多様性の保全・地球温暖化の緩和を目的として、都市部の海で大量発生しているアオサ(アナアオサ・ミナミアオサ)を回収し、実用化する取り組みです。地元の様々な方と協力しながら、アオサふりかけ『あおさあわせ』の商品開発も行いました。Q.3 活動を始めて、どんな変化がありましたか?日本だけでなく、世界各地の海で大きな問題となっている「海洋ごみ」は、今も年々増え続けています。また、現代社会は大気汚染や、二酸化炭素排出の増加による気候変動にも直面しています。こうした環境課題に向けた取り組みは各地で行われていますが、海面下の水中世界にフォーカスし、その状況が実際にどうなっているか、という様子は、都市部で一般の社会生活を送っている方たちからすると極めて想像し難く、得られる情報も少ないのが現状です。活動を続ける中で、私たちの一つ一つのアプローチを、具体的に環境問題の解決につながる方法として示せたことには、深い意義とやりがいを感じて来ました。また、発信を続けることで、全国各地から「一緒にイベントを行いたい」、「学校での授業を行ってほしい」という問い合わせが増えました。教育や啓発活動を通して、大人の方から子供たちにまで、これまで知られていなかった問題点が認識され、解決に向けての理解が広がって行く感触を得られるようになり、様々な場所からお声かけいただけることを、とてもうれしく思っています。Q.4 活動を通して、将来達成したい目標はありますか?様々な団体との連携が生まれているのですが、当団体と行政、教育機関、支援企業などといった、点と点が『線』になっているだけの活動が多い状況です。今後は私たちの活動を起点に、横のつながりを促進し、活動を『面』に広げていきたいと思っています。ソシャグでは、社会課題の解決に取り組む他の団体と、自然に協力関係が構築でき、連携しやすい仕組みが提供いただけると聞いています。ソシャグによって私たちの活動が『面』へと広げられることを、期待しています。Q.5 活動に参加したい人や応援したい人へ、メッセージをお願いします!「地球の海を守りたい!」ふくおかFUNではスキューバダイバーが中心となって、陸上からでは見ることのできない海の魅力や課題を伝える活動を行っています。イベント・写真展・授業や講演などを通じて、海の豊かさや不思議、面白さを知り、誰にとっても欠かせない身近な存在としての海に興味を持ってもらいたいと思い、活動しています。私たちは福岡の博多湾を中心とする海に潜っていますが、地球上の海はすべて繋がっています。そして、海は人と人をつなげる場所だと思います。新たに出会う人たちとの関わりの中で、自然に対して気づくことがあったり、環境意識が変わったり…、今後もそんな場面をもっと生み出していきます。今年はふくおかFUNが取り組んできた「アマモ場づくり」の活動が福岡市環境行動賞で「奨励賞」を受賞しました!生物多様性の保全や気候変動対策を目的とした活動を評価していただき、本当にうれしく思います。これからも笑顔いっぱいに「自然伝承」の想いを伝え続けていきます!海や自然が大好きな方、子ども達と遊ぶことが好きな方、ボランティア活動に興味がある方、教育関係、イベント関係、自然体験に関する仕事を目指している方などなど、私たちと一緒に活動いただける方、サポーターとして協力くださる方を募集しています。【ふくおかFUN活動紹介情報】ふくおかFUNInstagram(@fukuoka_fun_underwater)Instagram(@fukuoka_fun_diary)Twitter(@fukuokafun)YouTube(ダイバー先生)

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WAKEAU流・菊池の楽しみ方!菊池市の基本情報、おすすめスポットまとめ

 今回は、2021年10月からお楽しみBOXの販売を開始した熊本県北部のまち、菊池市を紹介します。1 菊池市とは(1)菊池市の基本情報①地理 菊池市は、熊本県北部に位置しています。南西部は熊本市と隣接し、北部は大分県日田市と隣接する地域です。熊本平野の北東の端から阿蘇外輪山にかけてを市域としており、菊池川の上流に当たります。 アクセスは、阿蘇くまもと空港からは比較的至近で、車で約30分。公共交通機関を使う場合は、空港ライナーで肥後大津駅へ(12分)移動した後、肥後大津駅からバスで約40分かかります。JR熊本駅からは、車で約1時間、バスで約70分かかります。②人口 菊池市の人口は、令和3年11月時点で47,489人。10年前の平成23年11月末時点の人口は、51,229人であり、ここ10年で約7%の人口が減少しています。③歴史 菊池市は、2005年(平成17年)に、旧菊池市、菊池郡七城町、旭志村、泗水町の1市3町の新設合併によってできた市です。 旧菊池市は、1956年(昭和31年)に、隈府町、菊池村、河原村、水源村、竜門村、迫間村、花房村、戸崎村の1町7村が合併し、菊池町となった後、2年後の1958年(昭和33年)には、菊池町が菊池市となっています。 江戸時代には、熊本藩の中で、穀倉地帯として知られ、非常に質の良いお米を作っていたそうです。 中世には、平安時代後期から戦国時代まで熊本県北部で活躍した武士の一族の菊池一族が治めていたことが知られています。菊池一族については、菊池市役所政策企画部の中に菊池一族プロモーション室を設けるなど、市一丸となってプロモーション活動を行っています。④その他 菊池市の地名である「隈府(わいふ)」と「wife(妻)」が同じ読み方であることにかけて、「おしどり夫婦の里」「妻(wife)を大切にするまち」としてPRを行っており、平成17年から「夫婦の手紙・絵手紙コンクール」を開催しています。優秀作品に選出された作品は11月22日の「いい夫婦の日」に表彰が行われ、市内施設での展示が行われています。 また、2021年5月には、内閣府からSDGs未来都市に選定され、SDGsの取組を推進しています。特に、里山の恵みに人々が集い、農家・ITベンチャー・学術機関などの人々がつながることを通じて、カーボンニュートラルや地域の活性化の実現を目指しています。(2)菊池市の産業 菊池市では、地域経済の活性化に関して「農業」と「観光」を両輪に取り組んでいます。①菊池市の農業について 菊池市では、美しく豊富な水資源を活かし、多様な農業が営まれています。 江戸時代から続く九州でもトップクラスの米所であり、稲作が盛んであるとともに、肉用牛の生産を中心に畜産業も盛んです。 野菜では、「菊池水田ごぼう」がGI(地理的表示)の登録をされています。この菊池水田ごぼう、水田で栽培するごぼうであり、一般的な畑地で栽培するごぼうと比べて肌が白く曲がりが少ないという外観上の特徴に加え、柔らかくあくが少ない、という特徴があります。 さらには、メロンやいちご、栗といった果物も栽培されており、多様な農業が可能な土地になっています。 菊池市でのユニークな取組として、安全で安心な農林畜産物を生産供給するため、市独自の農産物栽培基準である「環境王国菊池農業生産基準(通称:菊池基準)」を策定しています。JAS認定やくまもとグリーン農業宣言などとも連携し、独自の基準で、化学肥料や農薬の使用回数を低減した農産物の生産を後押ししています。 この「菊池基準」を満たした農産物は、インターネットショップ「菊池まるごと市場」でも販売されています。②菊池市の観光について 菊池市は、自然と緑を活かした観光に強みがあります。 近隣の山鹿市、玉名市、和水町との3市1町合同で、菊池川流域のストーリー「二千年にわたる米作り」が日本遺産に認定されています。 近年のトピックとしては、熊本地震からの復興のシンボルとなる菊池渓谷の入谷再開、ビジターセンターの整備、小学校跡地へのエミュー観光牧場の誘致、菊池一族歴史街道として、福岡県の自治体との広域連携の取組を行ってきています。 菊池市のおすすめ観光スポットについては、このあとご紹介します。2 オススメ観光スポット(1)菊池渓谷 菊池の観光といえば、まずはここ、菊池渓谷です。 「癒しの里」と銘打つ菊池市の象徴的スポットであり、農業をはじめとする産業や人々の暮らしの基盤となる菊池川の源流となっています。 環境省が選定する「日本名水百選」にも選ばれています。 阿蘇外輪山の北西部の標高500~800mの間に位置し、約1,193haの広大な面積の渓谷地帯です。敷地内は、うっそうとした広葉樹で覆われ、その間をぬって流れる清水は、大小さまざまな瀬と渕と滝をなしています。変化する渓流と、美しい森林からなる絶景が楽しめるスポットです。豊かな自然が残り、オオサンショウウオの生息も確認されています。 夏場でも渓流の平均水温が13℃と低く、広葉樹が強い日差しを防ぐので、避暑地として知られています。また、秋は自然のままの紅葉を、春は新緑の景色を五感で感じられます。 渓谷内は、遊歩道も整備されており、本格的な装備がなくても、日常の服装・靴でハイキングを楽しむことができます。 入口ゲートでは、ガイドマップを入手することもできます。往復1km、所要約30分の気軽な「癒しコース」と、往復2km、所要約1時間の「マイナスイオン満喫コース」がおすすめのコースとして示されており、都合に応じて森林浴を楽しめます。 また、この菊池渓谷は、2016年4月に発生した熊本地震により甚大な被害を受け、約2年間閉鎖を余儀なくされました。震災直後は、巨木が倒れ、崩落した巨大な岩や土砂によって、渓流が塞がれたり水が濁ったりという被害が出ましたが、地元の方々の懸命な復興に向けた取組もあり、2018年3月に再オープンにこぎつけ、現在では再びその美しい自然を見ることができます。(2)菊池神社 菊池神社は、1870年(明治3年)創建。菊池一族のうち、南北朝時代に活躍した第十二代菊池武時公、第十三代武重公、第十五代武光公が主神として祀られている神社です。菊池城の本丸跡地に建てられています。 菊池神社の東側の道路にある駐車場に車を停めて、境内を目指します。入口から、階段を覆うように幾重にも重なる鳥居が構えられています。この鳥居を抜けた先には、開けた広場が。広場には、銅像も建てられています。市街地から少し登った丘の上に位置していることから、この広場からは市内の様子が一望できます。 ここには、稲荷神社、生目神社が合祀されており、商売繁盛の神様として、市内で事業を営む多くの人が参拝します。自動販売機には、キャラクター化した菊池一族のイラストも。 広場を抜けると本殿に到着。緑に囲まれ、心静かに参拝することができます。 境内の中には、歴史館があります。神社創建50周年に当たる1920年(大正9年)に設立されました。菊池一族ゆかりの古文書、武具、能衣装や能面などの文化財が展示されています。 特に人気の季節は春。桜が美しく咲き、散った花びらがじゅうたんのように参道を覆います。多くの花見客で賑わうスポットです。(3)道の駅「七城メロンドーム」 菊池市内の七城地区の田園の中に突如現れる巨大なメロンの半玉。こちらは、道の駅の七城(しちじょう)メロンドームです。 ここでは、菊池で栽培されたメロンや米、野菜などの農産物を入手することができます。 オリジナルのピクルスや、ゼリーシャーベット、ジャムや米粉を用いた麺などの多種多様なギフト商品もラインナップされています。 中でも、建物の名前にもなっている七城メロンにはかなりのこだわりが詰まっています。水はけのよい土、夏は暑く冬は冷え込みが厳しい盆地型気候、豊かな水資源に加え、与那国島の化石サンゴを粉末状にした肥料を使用しています。また、このメロンドームで販売しているメロンは全て光センサー(糖度測定器)で計測され、糖度14度以上の甘いメロンだけが店頭に並ぶよう工夫されています。メロンは、昼夜の気温差が大きい時期ほど甘くなるため、5月〜6月のメロンが一番甘いらしいですよ。 昼の時間帯はレストランも運営されているため、昼食を取ることも可能です。ゆったりとランチを楽しんだ後は、菊池の名産品をお土産としてゲットしましょう。(4)菊池温泉 官民一体となったプロジェクト「温泉総選挙2020」では、歴史・文化部門で神奈川の箱根温泉などを抑え、全国1位を獲得した名湯。 昭和29年に湧出した、比較的新しい温泉街です。村川翁という人物の夢枕に、白龍のお告げがあり、温泉を掘り当てたという逸話があり、毎年8月には、この白龍伝説にちなんだ「きくち夏まつり」が開催されています。 温泉の泉質はアルカリ性単純温泉(pH 9.19)であり、疲労回復・美容・健康増進・リウマチ等への効能があります。無色の湯は、別名「美肌の湯」「化粧の湯」と呼ばれるほど肌ざわりがよく、風呂上がりに石鹸で洗ったみたいにすべすべになる、と驚く人もいるとのこと。また、飲用も可能となっています。 温泉街には約10軒ほどの温泉旅館が点在しています。温泉街を訪れたら、これらの温泉旅館で利用できる、「周湯券(しゅうゆけん)」の利用がおすすめ。1,000円の料金で3回分の入浴券となっており、1人で3軒回るもよし、家族や友人と分けて使うもよし、旅館の温泉をお得な価格で利用できます(通常の入浴料は約500円)。 また、温泉街には複数の足湯スポットも設置されており、こちらは無料で楽しむこともできます。3 まとめ 菊池市の魅力をご紹介してきました。ぜひ「癒しの里 菊池」に足を運んでみましょう!

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WAKEAU流・糸島の楽しみ方!

 WAKEAUでは、地域の魅力的な産品をお届けするだけにとどまらず、地域の楽しみ方や魅力の発信も行っていきます。 第1弾は糸島です。糸島の基本情報やオススメスポットをほんの一部ご紹介します。(トップの写真は、糸島のシンボル可也山(かやさん)。東西南北それぞれの方角から様々な顔をのぞかせる標高365mの山です。)1 糸島の基本情報 糸島市は、福岡市中心部から車や電車で約40分。糸島半島の中央部と福岡県の西端を市域としていて、北部と西部には海岸線が広がっています。人口は、約10万3千人、福岡県内の市町村では第9位の人口です。 この地の歴史を紐解くと、昔の地名の怡土(いと)と志摩(しま)から糸島の名前はつけられているとのこと。中国の歴史所「魏志倭人伝」に登場する倭国の「伊都国」がこのあたり一帯だったと言われています。 都市近郊型の農業や畜産業が盛んで、山と海と里が混在する美しい自然を味わうアクティビティを楽しむことができます。また、市内北東部には九州大学の伊都キャンパスが広がり、近年は、学都としての広がりも見せています。2 オススメ観光スポットスポット1 桜井二見ヶ浦 糸島といえば、ココ、桜井二見ヶ浦です。海上にそびえる大鳥居と、その先にある夫婦岩が有名ですね。青い海と白い鳥居、砂浜のコントラストが絶景です。 私たちが訪れた日には、残念ながら見られませんでしたが、夕日スポットとしても有名です。 砂浜に降りて間近で見るもよし、高台から望むもよし。近くには、地元の人しか知らない絶好の写真スポットもあるとか。糸島に行く前に、ぜひ地元の方とお話しして情報収集をしてみてください。スポット2 ジハングン 二見ヶ浦から車で約3分、「映え」スポットのジハングンがあります。 ここには、海に面した大ブランコや、自動販売機をモチーフにしたモニュメントがあります。 自然+モニュメントという、日常では味わえない空気のフォトスポットですので、ぜひ一度覗いてみてください。(※ 駐車料金500円がかかります)スポット3 櫻井神社 趣変わって、こちらは、緑の中に荘厳な建築が。 こちらは櫻井神社。1632年に福岡藩2代藩主の黒田忠之公が創建した歴史ある神社です。 近くには、二宮神社、潤(うるう)神社という神社もあります。2020年末に解散した人気グループ「嵐」のメンバーの名前(櫻井翔さん、二宮和也さん、松本潤さん)との関連から、ファン(アラシック)の間では、聖地になっているとか。 2021年夏の時点でも、櫻井神社には、嵐の復活を願う絵馬が多数飾られていました。スポット4 白糸の滝 こちらも糸島観光の定番、福岡県指定の名勝・「白糸の滝」。 その名のとおり、白い糸のように水が流れ落ちます。その落差は約24m! 迫力と静けさが両立したとても神秘的な空間が広がっています。緑に囲まれ、気温も周囲に比べて比較的低め。身も心もキリッと引き締まりますよ。スポット5 かき小屋(冬季限定) 冬の時期のオススメグルメは、牡蠣! 糸島半島の漁港に立ち並ぶ、かき小屋に行くことをオススメします。2021年10月から、約25軒のかき小屋が立ち並んでいます。 採れたての新鮮な牡蠣を、キロ単位で注文。自分たちで炭火などで焼いて食べる海鮮バーベキュースタイルであり、牡蠣以外の魚介類も楽しむことができます。(糸島は鯛の水揚げが多いなど、魚介類豊富な地域です。) お店によっては、飲み物や調味料持ち込み可のところも。 かき小屋に行く前に、地元の人から究極のマリアージュ情報をゲットしてみましょう!3 おわりに 糸島の魅力はまだまだ尽きません。 この記事をご覧になった方は、ぜひ現地の方と交流いただき、ガイドブックにはない地元の楽しみ方も引き出してみてください。 そのとっておき情報を持って実際に訪れてみると、楽しさは何倍にもなりますよ!WAKEAU事務局 鈴木康介

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地域のリーダー、WAKEAUお楽しみBOXの出荷担当者をご紹介

はじめに 今回は、WAKEAUお楽しみBOXをみなさまの元へと発送している、各地域の「出荷担当者」を事務局目線で紹介していきます。 この「出荷担当者」、梱包や発送といった出荷作業を単に行うだけでなく、商品設計の構想や生産者の方々との連絡調整までを担う、まさにWAKEAUプロジェクトのキーパーソン、地域のリーダー的な存在です。 5つの地域(2021年11月現在)それぞれの出荷担当者が、それぞれの個性を活かすことで、このWAKEAUお楽しみBOXは運営されています。 お届けする商品、その商品を作る生産者の方々に加え、出荷担当者の方々にも思いを馳せていただければうれしく思います。1 糸島〜柚木さん〜 まずは、WAKEAUお楽しみBOXの草分け的存在の糸島(いとしま・福岡県)の出荷担当者、柚木重信(ゆのきしげのぶ)さん。     愛称は「シゲさん」。6次産業化プランナーや農商工連携アドバイザーを務めています。 生まれも育ちも糸島という生粋の糸島人。生産者とも中学の先輩・後輩の関係でつながるなど、地元に密着しています。 また、お隣の博多・中洲の美味しいお店もたくさん知っています。(糸島から福岡市内中心部までは、電車で約40分とアクセスがいいのです。) シゲさんのこれまでの経歴やWAKEAUとの出会いのエピソードなどについては、こちらのブログで詳しく紹介しています。 さて、シゲさん、ブログにあるとおり、約10年教員として仕事をしていました。素行が良くない生徒には熱血指導をする反面、女子生徒からは恋愛相談をされるなど、幅広く活躍していたそう。人と人とのつながりを大事にする背景にはこのような経験があるのではないかと思います。 ちなみに、事務局の女性スタッフが恋愛相談をしたところ、温かくも手厳しいご示唆を受けたとか、受けていないとか。2 指宿〜鈴木さん〜 続いて、指宿(いぶすき・鹿児島県)の鈴木芳乃(すずきよしの)さん。 「いぶすき菜の花大使」として、指宿の魅力を発信中。南国・指宿のイメージそのままに、明るい笑顔で、地域の方々をまとめています。 鈴木さんは1919年創業の老舗菓子店の御菓子司鳥越屋と、グローサリーストアのいぶすき鳥越百貨店を経営しています。 指宿といえば、温泉、砂蒸し風呂が有名ですが、いぶすき鳥越百貨店は、砂蒸し風呂の「砂むし会館 砂楽」の正面に位置。店内では食事をいただくこともできます。 市役所の地域おこし協力隊などとも連携しながら、地域の農家の方々とつながりを拡大中です。(指宿のお楽しみBOXでは、移住者や新規就農者の取組を応援したい!というコンセプトのもと、そういった方の生産した農産物が多いことが特徴です。) こうした地域の中でのつながりに、WAKEAUが役立つとうれしいですね。3 金沢〜箕田さん〜 続いて、金沢(かなざわ・石川県)の箕田啓子(みのだけいこ)さん。 石川で作られたものを中心に販売するオンラインショップ、coco彩果(ここさいか)の店長を務めています。 作り手のこだわりや想いとともに、美味しいものを食卓に届けたいというコンセプトは、まさにWAKEAUと通じるものがありますね。 そんな箕田さんは、美術が専門で、大学院時代には日本画を専攻(大学時代からのお付き合いというご主人は、画家として活躍中!)。得意の手書きイラストなども使って、地元・金沢の魅力ある商品を紹介してくれています。  また、2児の母として、毎日の食事が楽しく、少しだけ身体に良いものになるよう気を遣っています。 明るく、元気に生産者の方々を引っ張っていく箕田さん。加賀百万石の街・金沢の歴史と伝統の中で培われてきた多様な食文化を一緒に発信して盛り上げていきたいと思います。4 珠洲〜浦野さん〜 続いて、珠洲(すず・石川県)の浦野博充(うらのひろみつ)さん。 浦野さんは珠洲出身。自ら農業を営み、ブロッコリー、じゃがいも、かぼちゃなどを栽培しています。 地元を愛し、毎年9月に行われる「キリコ祭り」という地域のお祭りには相当の気合を入れて臨んでいます。(キリコ祭りでは、切子灯篭(きりことうろう)という巨大な灯籠を担いで、町や集落を巡行します。この祭は、文化庁から日本遺産に認定。) キャンプも大好きで、自宅の近くに、能登の海と、すぐそばの畑で取れた野菜を楽しむことができるキャンプ場・プレイグラウンドを設立すべく準備中。バーベキュー向けの焼き肉のタレの開発も視野に入れているとか。 とにかくみんなでおもしろいことをしていこうという浦野さん。 活動的な浦野さんの挑戦を地域の仲間も応援し、このWAKEAUプロジェクトは、珠洲市内の若手農家を中心に動き出しています。5 菊池〜園田さん〜 最後に菊池(きくち・熊本県)の園田光祥(そのだみつよし)さん。 愛称は「ソンさん」。ソンさんは、出身は東京・渋谷。子供を授かったことを機に熊本に移り、その後就農。3年前から菊池に移住し、後継者のいなかったみかん畑の管理をはじめました。農薬や肥料を一切使わずにみかんを栽培しています。 現在は、株式会社竹組という竹林整備やシェアハウスの運営、製材所の事業承継など地域・環境のための幅広い事業を行う会社も経営しています。 ソンさんのTwitterには、「遊び人から社長に転職」の文字が。「遊び人」時代は、全国の音楽イベントの運営や、熊本の有機農業の祭典「ゆうきフェスタ」のプロデュースなどを行っていたそう。 生産者をはじめとする地域の方々からも「ソンさん」「ソンくん」と呼ばれ慕われており、その行動力にみなさんが一目を置くアグレッシブな存在です。おわりに ユニークな5名の出荷担当者の方をご紹介しました。みなさん共通するのは、地域のことを盛り上げたい、という熱い思いです。 WAKEAUでは、こうした地域の方々と連携して、引き続き地域の魅力を発信していきます。WAKEAU事務局 鈴木康介

自分振り返りとこれからの私

 皆様、初めまして「惣菜畑がんこ」の柚木 マスミです。1955年7月8日生まれの65歳「糸島のおかん」です。農家の3姉妹の長女に生まれ家を継ぐのは長女だと育てられました。中学時代は、勉強もせずバレーボールばっかりしていました。9人制バレーボールの最後の年で全国大会を出場を狙っていました。バレー部の部員は、100名いて休み時間もバレーでした。こんな感じで高校受験通るはずがありません。地元の農学校を落ちて商業高校に行くようになり私の考え方は変わっていったと思います。3年間のそろばん、簿記(今生かされてませんが)を勉強して学校から就職をしないかと勧められ、信用金庫を受けさせて頂き経理課へ配置されました。農業はいつでもできるという事で快く就職することができました。4年間信用金庫経理課に勤め退職しました。結婚(23歳)、農業開始(31歳)で米麦の農業でした。みかん山を購入しみかん作り、委託でミカンジュースを作っていただく、父が野菜を作ってくれてました。糸島に朝市が数か所立ち上がっていましたがまだ売り先だ足りず、ミカンジュースを売りたくて福岡市のイベントに申し込む、(昭和64年)すごく売れました。まだこのころは、生産者が直接販売することが少なかったのです。それから色々なイベント参加です。ものすごく売れたイベント、ドームでの北海道物産展とコラボで糸島の市で参加した時は、身動き取れない状態のお客様でした。また売れない時は、「北九州まで行ったのに交通費も無いよね」って言いながら帰ってきました。が皆様とのご縁をしっかいただいてきました。これも高校卒業後にすぐ農業をせずに就職したことで農業を見る目が変わって自分で値段をつけて販売することがいち早くできたのだと思います。「マスミちゃんは良いね。自分で値段付けれるから・・・」と近所のおばちゃんたちに言われていました。

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「地域とつながる」WAKEAUコミュニティサイト、オープン!

【はじめに】 2021年10月、WAKEAUコミュニティサイトをオープンしました。 2021年1月に糸島(福岡県)から始まったWAKEAUお楽しみBOXは、現在、指宿(鹿児島県)、菊池(熊本県)、金沢(石川県)、珠洲(石川県)を加え、計5つの地域から発売をしています。 お楽しみBOXは、地域の「食べる」の魅力を詰め込んだサービスとなっており、地域を応援したいという方に購入いただいています。 このWAKEAUコミュニティサイトでは、お楽しみBOXを購入いただいた方、地域の生産者の方、生産者を取り巻く地域の方々のコミュニケーションを活性化させ、インフルエンサーの方々の協力も得ながら、日本の各地域とWAKEAUの取組を応援していただける方を増やしていくことを目的としています。【本サイトをご覧のみなさまへ】 本サイトをご覧いただいているみなさまには、WAKEAUに参加する地域や生産者の「ファン」として、情報の入手や商品の購入だけにとどまらず、率直な御意見・御質問や励ましのエールなどを投稿いただきたいと思います。どんな人がどんな思いで作ったものなのかを知り、実際に手に取ることで、その消費活動はより豊かなものになるはずです。 サイトの準備段階では、多くの生産者の方から、「買っていただいた方の顔が見えにくい」「実際に食べてみてどう思ったか反応を知りたい」という声をいただきました。購入いただいたみなさまの声が生産者に届くことで励みになったり、生産活動の改善につながったりすると信じています。 また、単に一方的にコメントをすることにとどまらず、生産者の方々とのやり取りによって、現地のみなさんだけが知っている「ガイドブックではわからない」地域の魅力に迫ることもできます。 ぜひこのコミュニティを活用し、みなさまの「第2のふるさと」を見つけ、応援をし続けていただければ幸いです。【生産者のみなさまへ】 本サイトでは、WAKEAUに参加いただいている生産者みなさまの商品へのこだわりや、知られざるストーリーを直接発信いただくことが可能となっています。 まずは、ご自身の「こだわり」を写真付きでアップロードし、ハッシュタグを使って生産品目や趣味の情報を追加してみてください。共通の趣味を持つ方からのメッセージもあるかもしれません! さらに、ブログではより詳細に、商品の紹介、生産に取り組むメンバーの紹介、地域に対する思い・魅力の発信などもしていただくことができます。【最後に】 このコミュニティサイトを、地域を盛り上げたい人と応援する人が集い双方向のコミュニケーションによって地方共創を実現する、そのための一大拠点としていきましょう! 今後、このプロジェクトに共感いただける方に「アンバサダー」や「サポーター」として情報発信していただく仕組みの導入、生産地をめぐる現地ツアーなどの企画など、コミュニティのアップデートを随時行っていく予定です。ぜひ定期的に遊びにきてください!