「地域活性化」 の記事一覧

filter-articles
image-main-article
自己紹介〜WAKEAU糸島出荷担当・柚木重信編〜

・はじめに どうもはじめまして、WAKEAU糸島の出荷を担当している柚木重信(ゆのきしげのぶ)です。今回は私の経歴を兼ねた自己紹介とWAKEAUに参加した経緯を書いていきたいと思います。1982年(昭和57年)生まれ(0歳)1989年(平成元年)小学校入学(6歳)2000年度(平成12年度)高校卒業(18歳)2004年度(平成16年度)大学卒業(22歳)2005年4月~2007年3月福岡県の農業高校(シクラメン担当)                     (23歳~24歳)2007年4月~2016年3月福岡県の農業高校(食品製造担当)                     (25歳~33歳)2016年4月~惣菜畑がんこ商品開発担当(34歳~)2018年4月~福岡県6次産業化プランナー就任(36歳~)2019年12月~福岡県農商工業連携アドバイザー就任(37歳~) 柚木家の長男として生まれ、現在39歳の独身です。地元の農業高校を卒業するまで糸島で生活しました。祖父と父、母は農業を営み、人がやらないことを誰よりも先にやるチャレンジ精神旺盛な母が当時珍しかった農家が直接販売をするイベントに出店していたこともあり、平成元年ごろより手伝いで人前での販売を経験し、人前で販売することの楽しさやお客さんとのやりとりの面白さを経験してきました。愛知県にある大学に進学し、4年間やりたいことを自由にやらせてもらいました。そこで教員免許を取得し、卒業後は福岡県の農業高校で働きました。退職後、母が経営する惣菜畑がんこで商品開発を中心に従事し、福岡県の6次産業化プランナーや農商工連携アドバイザーなどをしております。WAKEAUでは糸島の農家さんや漁師さん、加工をしている事業やの方々の商品をお楽しみBOXに詰めて発送もしております。・WAKEAUとのご縁と今後への期待WAKEAUとのご縁 出会いは2020年8月のことでした。東京にいる先輩から紹介したい人がいるので話を聞いてほしいといわれ、3人でオンライン会議をしたことでご縁をいただきました。そこからWAKEAUの中野さんの熱量と行動力のすごさを実感していくことになります。打ち合わせを終えた後、すぐに「10月に糸島を訪問したいんですがご都合いかがですか?」と連絡をいただき、日程を決定。2日間かけて、糸島の魅力と生産者の方々をおつなぎさせていただきました。近年では注目の都市でもある糸島ですが、課題は多くあります。その課題をひとつひとつ汲み取っていただき11月には第一弾の地域として糸島からスタートしようということになりました。12月にテスト発送を行い、1月にはLPを公開し、受注を受け付け発送がスタートしました。運用していくうえで課題はまだまだありますが、お客様にも恵まれ、多くの反響をいただいております。今年の12月の発送で丸一年間お付き合いいただいてるお客さまも多くおり、WAKEAUのファンづくりのすごさに驚いております。WAKEAUに期待すること 糸島には多くの魅力ある商品があり、それを作っている生産者はもっともっと魅力的です。糸島という地域にスポットがあたることはいいことなんですが、私としては糸島を通じて生産者と消費者をつなげていきたいと常々考えていました。WAKEAUにはその可能性があり、技術的にも可能だと思っています。これからも魅力ある商品とヒトをお客様のもとに届ける手助けをしていただき、お客さまにはWAKEAUを通じてしかできない経験をしていただければと思っております。・ご覧いただいている方々へ つたない文章を読んでいただきありがとうございます。私はWAKEAUという言葉のとおり、お客さまには糸島の商品やここでしかできない経験を提供し、わけあっていきたいと思っております。また、ほかの地域でWAKEAUに参加せれている生産者であれば、私が持つ知識や経験を分け合っていきたいと思っておりますので、気軽にご意見やご質問いただければと思います。ここでは日々の糸島のことやWAKEAU生産者のこと、私がやってきた商品開発に関する失敗談やその後の改善方法など書いていければと思っています。私のコミュニティサイトでの目標は【年間50本の記事を書くこと】ですの読んでいただいた方からのコメントは励みになると思います。よろしくお願いします。・最後に 最後になりましたが、WAKEAU糸島をよろしくお願いします。このコミュニティサイトを通じて多くの方と繋がり、今以上に盛り上がることに期待しています。最後に母のお気に入りの考え方を書きたいと思います。「商品を通じてお客様はファンになり、商品を気に入るとリピーターになる。リピータは生産者を知りたくなり、サポーターとなる。サポーターと末永いお付き合いをするとパートナーとなり、私たちの事業を支えていただく、かけがえのないお客様へとなっていく」多くの方がパートナーとなっていただけるようWAKEAUと共に頑張っていきたいと思います。

image-main-article
お客様に最高のトマトを届けるトマト農家界のストライカー

トマトは熟していればいるほどおいしいんです。お客さんがあってこその生産者であり、おいしいといっていただけるトマトの生産を目指します。【どのような商品を生産されていますか?】ミディトマトという、ミニトマトより少し大きい品種を1つ。加熱調理に向いた品種を2種類、あとはオレンジや緑、ワインレッドのようなカラフルなミニトマトを6種類の計9種類を栽培しています。 【トマトの生産をはじめたきっかけを教えてください。】僕はもともと農家の育ちではなくサラリーマン家庭で育ち、サッカーを続けていて選手もしたんですが、コーチや監督になりたかったんです。6年ほど前に知り合いから、サッカーのスクールやクラブをやるから、コーチとして正社員でフットサル場で勤務しないかという話をいただきました。半年ほど勤務したのですが、サッカースクールやフットサル場は、土日か夕方〜夜の仕事なんです。そこで、社長と昼間にできる仕事を探そうということになり、その中で「農家さんのグループでカラフルなミニトマトを10種類くらい作っているけれど、売り手がいない」という話を聞いたんです。それで僕らが仕入れに行って、街中の軒先などちょっと場所を借りて販売をはじめたのがきっかけなんです。そのため、最初は全くトマトと関わりはなかったんですが、「西がやれ」ということで、半年間くらい週に5日ほど糸島の農家さんでトマトを仕入れて昼間販売をして、夕方からサッカースクール、夜はフットサル場の受付というような生活をしていました。トマトがカラフルなのも珍しかったし、とにかくすごく美味しかったんですよね。僕は何もしていないんですが、店頭で販売していたらおばちゃんたちが次から次へと人を連れてきてくださるようになって、すごく盛り上がってきちゃいまして。そうしたら途中から「もうスクールには来なくていい」って言われてしまって、半年ぐらいトマト屋になってしまったんですよ。はじめは言われるがまま始めたことだったのですが、トマトを食べられない小さな子が、うちのを食べてトマトを食べられるようになったとか好きになったとか、色んなエピソードをいただいたりお客様が喜んでくださったりするのを現場で見て、「これは続けていきたいな」と思ってどんどん盛り上がっていって、お客様が増えてトマトが足りないような状態になりました。7月ごろでトマトのシーズンが一旦終了したのですが、「次はいつ来るの?」と言われて、次は11月くらいにまた再スタートになりますと告知をしてお休みに入りました。ところが次のシーズンの話になった時に、農家さんが採算が合わなかったりグループでうまくいかなくなったりして、次の作付けをしないという方向に決まっちゃったんですよ。僕はお客様に「また来ますね」といってしまった手前と、また僕自身も続けたい気持ちが強くあったので、何かできないかと色々相談をさせてもらう中で、「自分で作っちゃったらいいんじゃないか!」となったんです。そこからは、地主さんを紹介していただいたり、ご厚意でいろいろと準備が進んでいき、ド素人ながらに今作っている場所でトマト作りをスタートしました。きっかけっていうのは本当に変な話ですよね。最初は売っていたのが自分で作るようになっちゃった、という話です。 【こだわりや、アピールポイントがあれば教えて下さい。】こだわりは今2つあるんですが、1つめは「完熟で美味しい状態で採る」ということです。スーパーに出ているものは、割れないようにするために、大玉だと特になのですが5分か6分くらいで完熟する前に収穫してしまうので、酸っぱかったり水っぽかったりとトマト特有の品種の味がしなかったりするのです。僕が仕入れさせてもらっていた農家さんがされていたのもあるのですが、割れてしまっても良いのでギリギリのところで採る、一番美味しいところで収穫するというのを意識しています。もう1つは、農薬を極力使わないということです。化学農薬などの化学合成されて人体などにも影響があるような薬品は使わないように心がけています。その代わりになるものとして、木酢液や水あめといったものを食品で探して、極力害がなく植物が生き生きする、活力を与えるようなものを選んで使う取り組みをしています。水あめはベタベタしているので、虫や小さい天敵をくっつけて取り除いたりカビにも効きます。また、鉢で栽培するというこだわりもあります。僕は土を入れているということに意味があると思っていて、土耕栽培のほうが僕の中で理想です。土耕栽培だと病気で全滅してしまうけど、鉢で育てることでリスクを分散することができます。そして、一年通して供給できるようになっています。 【商品を受取るお客様へのメッセージ】うちはミニトマトしかないので、もしクレームがあったらきちんと伝えていただきたいと思います。一応これが良いよ!というのを入れているつもりなので、もしあれば、例えばぐずぐずして美味しくなかったとか、そういう声を聞かせて欲しいですね。トマトはひとつひとつ味が違っているので、「私はこれが好き」とか「こっちの方が良かったな」とか、そういう食べ比べをしてもらって、お気に入りの品種を見つけていただけたらと思っています。

image-main-article
酪農家が届ける伊都の牛乳そのままのおいしさを届けたい

酪農家たちの「おいしい牛乳を届けたい」という想いから一般的な牛乳とは違う、ノンホモの牛乳を用いて製品を作っています。【どのような商品を生産されていますか?】伊都(糸島半島)で育った牛からとれた牛乳や、それを用いた酪農家でしか作れないヨーグルト、チーズや焼酎などを生産しています。ヨーグルトでは、飲むヨーグルトと食べるヨーグルトがあり、博多あまおうを使ったヨーグルトなども作っています。【牛乳の加工をはじめたきっかけを教えてください。】酪農家さんたちの「おいしい牛乳を世の中に届けたい」という思いから、伊都物語は始まりました。私たちはもともと委託製造を行っていたのですが、4年前に自社工場ができて、自分たちで手掛けた牛乳商品を作ることができるようになりました。委託製造では消費者さんの顔が見えづらかったのですが自社生産になり、より消費者の皆さんに近づくことができました。 【こだわりや、アピールポイントがあれば教えて下さい。】酪農家が作った会社なので、こだわりはピカイチだと思います。糸島地域の牛がいて、酪農家がいて、私たちが作る。そこが強みですね。また、一般的な牛乳はホモジナイズ(脂肪球の均質化加工)されていますが、それがされていないという点で一線を画しています。自社工場になり、容器が瓶ではなくプラスチックになりましたが、ノンホモジナイズという点は譲りませんでした。スーパーで売っている牛乳はホモ牛乳で高温殺菌しています。うちの商品は低温殺菌です。高温殺菌をするためには脂肪球を均一にしないといけませんが、低温殺菌だとそれをしなくていいのです。そうすることでしぼりたてに近い牛乳、酪農家がお届けする手を加えないおいしさを味わっていただくことができます。タンパク質やカルシウムなどの栄養素が壊れていない状態でもあり、個人的にはすごくあまみを感じる牛乳だと思います。また、飲むヨーグルトと銘打っている商品の中では、うちが一番といっていいくらいどろどろしています。発酵時間などにもこだわっており、ずっと残る感じはなくてすっきりしています。 【商品を受取るお客様へのメッセージ】酪農家がこだわった、牛乳のそのままのおいしさをぜひ味わっていただければと思います。おすすめの味わい方は、基本的にそのまま飲むのが一番ですね。ノンホモジナイズなのでおなかも壊れず、すっきりとした飲み心地を味わえます。牛を育て、乳を搾る。そこに注ぎ込む、ひたむきな愛情と情熱は創業時からつむがれ、これからもずっと続いていく伊都の牛と伊都の人の物語。ぜひ、味わっていただければ幸いです。

image-main-article
故郷糸島できくらげ生産に乗り出した期待の星

きくらげは生でも美味しいんですよ。糸島のいい水を使って、なるべく森に近い環境で育てています。【どのような商品を生産されていますか?】現在はきくらげを主に生産していますが、自分が目指しているのはスマート農業での生産です。正直全部機械でできれば良いと考えています。湿度と温度、水やりまでは自動でできるようにして、森の中の湿度を保てるようにハウスの大きさまで広げているので、他のキクラゲと比べても肉厚と言われるようになっています。また国内で流通しているキクラゲの90%くらいが外国産なので、2%でも3%でも、国内のシェアを取りたいと思っています。 【きくらげ栽培をはじめたきっかけを教えてください。】私は8年くらい前に脱サラをして、会社で仲良くなったお客さんとミャンマーに行って、そこで農業をやったら面白いんじゃないか、と思ったのが農業に入るきっかけとなり、そこから色々調べました。実家は大分なのですが、親戚がキクラゲが面白いのでは?と言っていて、国産のキクラゲの流通でシェアを取りたいなと思って始めました。 【脱サラの時点でスマート農業への思いがあったのですか?】その時点ではありませんでしたね。ミャンマー、東南アジアでお米の輸出をナンバーワンにしようということを考えていました。それを手作業でやろうということを考えていましたが、コロナもあって日本に帰ってきてしまいました。3年くらい前からスマート農業には興味を持っていました。【生産に対するこだわりはありますか?】できるだけ森に近い、自然に近い環境で育てた肉厚なキクラゲを目指しています。そのために光の加減は、ハウスの上に黒い80%遮光のビニールを何重にも貼って調節しています。光は機械化していないのですが、温度と湿度は自動化しています。霧を出し、遮光も太陽光が20%くらいしか入ってこないようにして、全部自動で管理していますね。ちゃんと水分コントロールを機械がしてくれているので、比べると形や厚さが本当に違います。 【商品を受取るお客様へのメッセージ】キクラゲに関しては、現在持てるだけの技術を凝縮して、「安心、安全」を心がけ衛生面も気にして栽培していますので、ぜひ一度ご賞味ください。【ハウスでの管理栽培で衛生面も非常に安心できそうですね。】はい。床面もコンクリートで砂埃がまわないように設計しており、作業時もゴム手袋の使用したりして、衛生面には非常に気を遣って栽培しております。 【WAKEAUに期待していることは何ですか?】基本的に、糸島のものはどんなに良くても糸島でしか売れないと思っていたのですが、WAKEAUはそれを県外に送って、県外の人が周りにお裾分け、分け合ってくれて広まっていくことが魅力だと思い、共感しました。糸島だけじゃなくて全国に届いて、個人的なファンが出来てくれると嬉しいなと思っています。

image-main-article
農家をつなぎ、糸島の魅力を全国に伝える発信源として

全国TVに2度取り上げられた金山寺納豆など、糸島の生産者をつなぐ商品を全国の食卓へ届けたい【どのような商品を生産されていますか?】 今うちの一番人気は「糸島金山寺納豆」です。糸島の素材にこだわった納豆、麹、醤油、にんじん、昆布などを合わせて瓶に詰めたものですが、人気テレビ番組の「嵐にしやがれ!」に出て、数千本を作り上げました。私は、もともと惣菜の量り売りをやっていまして、だから店名が「惣菜畑がんこ」という名前なんです。「がんこ」はね、私のことではなくてかぼちゃの名前なんですよ。がんこかぼちゃっていうのがあって、そのかぼちゃを作って販売していた時に、お客様が「柚木さんのかぼちゃは美味しくて子どもも煮物を食べるんです」と言ってくださって、どんなふうに煮てもホクホクで美味しく見えるから自分の腕がいいと思っていたんですが、ある年、いくら煮ても美味しく煮えない年があったんです。これはやっぱりきちんと作るところからしないとダメなんだということに気づかせてくれたかぼちゃなので、「がんこ」という名前をつけました。 現在では「がんこさん、がんこさん」と言ってもらえるようになって、よかったと思っています。商品としては、惣菜やおかしなどの加工食品も販売しています。 【こだわりや、アピールポイントがあれば教えて下さい。】作っている方たちをできるだけ前に出したいと思っています。がんこはもういいんですよ、前に出なくても。チーム糸島って私は思ってるんですけど、そういうのって大手企業ではなかなかできないよね。ちっちゃいながらも皆さんの協力で成り立っていて、それが嬉しいんですよ。糸島金山寺納豆を作った時に、本当に色々感じたんです。1,000本作るのも自分たちだけでは難しいと思っていたのが、納豆を作る農家の松崎さんが機械を修理に出してまでフル稼働してくださったおかげで納豆の納品が早くなり、また麹を納めてくださるミツル醤油さんもすぐに持ってきてくれて、本当に地域の方に助けていただいているということを実感しました。自分たちだけで7,000本、1万本と売り上げてお金を手に入れるのではなく、少しでも地域にお金が落ちていくということが、今回大変嬉しくてね。それこそ「分け合う」ですよね。あとは満点青空レストラン、嵐にしやがれ!の2回もテレビに出て全国デビューさせてもらったので、それもとても嬉しいですね。【がんこさんでは糸島の素材を使って作られているんですか?】全部ではないんですが、できるところはやっぱり糸島の食材を使いたいと思っています。糸島は新規就農が結構多くて、そういう方々に少しでも農業の面白さをもっと伝えたいんです。たとえば、イチゴジャムは浅井さんのいちごしか使いません。「ジャムだから安いイチゴでいいよね」ではなくて、浅井さんが1kgいくらと言われた値段で買って、それに付加価値をつけて、「浅井さんのイチゴジャム」という形で生産者の名前を前に出しています。ジャムが美味しかったら、青果の方で「浅井さんのイチゴはどれだろう?」とイチゴを買ってくださると嬉しいなと思って、そういう思いで加工品を作っています。【糸島金山寺納豆を作り始めたきっかけを教えてください】農協の交流会があるんですよ。そこにJAの方が金山寺納豆のレシピを提出されていて、これ絶対商品化したら売れるよ!と勧めたら「いやもう私達せんけん、いいよ柚木さんして」と言われて。ただ商品化するのは気の毒だったんで、最初はその方たちが作っていた麹を農協を通じて取り寄せて作っていたんです。それが何年も続いて、ふと見た時に、地域にも(ミツル醤油などの)商品があるので、もうそろそろ地域の物を使って作ろうと思い、大豆を松崎さんにお願いして作りました。それまでパックに入れて販売していたのを日持ちの良いビンに変えて糸島産を作って販売したんです。何年もたって内容的には変わった部分もあります。 【商品を受取るお客様へのメッセージ】やはり糸島は来ていただくと良さがより一層わかると思うんです。今はコロナでなかなか難しいですが、自然も素晴らしいし、人があたたかいので、やっぱり人に触れて欲しいと思います。触れるにはやはり足を運んでいただいて、みんなでワイワイ言いながら楽しいことができるといいなというのが想いです。早くコロナが落ち着いてまた行き来ができるようになれば、もっともっと糸島の魅力を見ていただけるようになると思っています。WAKEAUがそのきっかけになれば嬉しいです。

image-main-article
1年中食べられる糸島牡蠣を全国に

大ぶりで濃厚な味が特徴の、糸島牡蠣を使った商品を全国の皆様に一年中届けたい【どのような商品を生産されていますか?】私の主人が牡蠣の養殖場と牡蠣小屋を経営しております。その糸島牡蠣を使って、さまざまな加工品やお惣菜を作って販売しています。中でもWAKEAUでは牡蠣の炊き込みご飯の素と牡蠣のしぐれ煮を出品しています。【牡蠣の加工をはじめたきっかけを教えてください。】10月下旬から4月下旬までの約半年間は、牡蠣小屋の営業をして生牡蠣を販売しています。私自身、調理師免許を取得していたので、1から調べて試作を重ねながら商品を開発しました。特に炊き込みご飯の素は、何度も実際にお米を炊きながら試作を行う必要があり、商品化するまでに約2年ほどかかりました。そのため、どうしてもその期間以外は糸島の牡蠣をみなさんに食べていただけないので、何とかして1年間を通して牡蠣を皆さんに食べていただきたいという思いがありまして、残しておいた牡蠣を有効活用しながら加工食品を作りました。【こだわりや、アピールポイントがあれば教えて下さい。】まずは糸島牡蠣のそのものです。ここ加布里漁港には、山から流れる大きな川が、たくさんのプランクトンなどの栄養とともに流れ込んでいます。そのためここで育つ糸島牡蠣は、身が大ぶりで味わいのあるのが特徴です。そして、商品レパートリーの充実も、アピールポイントです。他の牡蠣の加工品を作られているところは多くありますが、佃煮などが主によく作られている商品だと思います。私も初めに製造した商品は佃煮だったのですが、もう少し種類がたくさんあったほうがお客様も選びやすいだろうと思い、新たな商品として炊き込みご飯の素を試行錯誤しながら開発しました。その後、少し趣向を変えて、アヒージョを作れるような住吉丸オリジナルの「糸島牡蠣のアーリオオーリオ」という商品も開発しました。このようにして、現在もオリジナル製品を増やしているところです。今まではこれらの加工食品は、地域の方々に向けてのみの販売であったので、WAKEAUを通じて全国のみなさんに住吉丸の商品を知っていただき、もっと糸島牡蠣を美味しく食べていただきたいです。【商品を受取るお客様へのメッセージ】炊き込みご飯の素とはお米2合と一緒に炊くと簡単に作ることができます。また、しぐれ煮は糸島のカノウ醤油を使用しており、白いご飯と一緒にも、おかずとしても、お酒のあてとしても食べていただけます。電子レンジで少し温めて食べるのもおすすめです。糸島牡蠣を使って美味しい加工品をいろいろ試行錯誤して作っておりますので、是非ご賞味いただきたいです。

image-main-article
地域の素材を生かした、糸島ならではの明太子づくり

スケソウダラの新鮮な卵と糸島の素材を贅沢に使用した明太子を作っています。【どのような商品を生産されていますか?】私たちが主に製造しているのは明太子と、糸島の鯛を加工した鯛の出汁です。明太子については、私たち自身で鮮度の良い卵を仕入れ、糸島の素材を使用して味付けを行っています。こだわり抜いた卵の本来の味を生かした、辛さ控えめで後味の良さが特徴の明太子です。また、糸島は天然真鯛の漁獲量が日本一であり、その鯛を用いて糸島をアピールできればと思い、鯛出汁を商品化しました。一度焼いて臭みを取り、アラから丁寧に炊きだしたものに醤油で味付けをした、美味しいお出汁です。みなさんに手軽に鯛の出汁を味わっていただけるような商品になっています。【明太子の加工をはじめたきっかけを教えてください。】 私たちは、元々明太子屋さんに原料であるスケソウダラの卵を販売する卸問屋として創業しました。当時は博多の名産品として重宝された明太子でしたが、時代とともにスーパーなどで気軽に手に取ってもらえるように変化してきたように、価格の相場も大きく変わりました。そのため、多くのメーカーが商品の価格帯にあうように、卵を仕入れて加工する明太子作りに苦戦していました。そんな時、私たちは卵の目利きができる原料問屋としての強みを生かし、8年前に仕入れ〜製造まで行うメーカーに転身しました。そして製造場所については様々な候補地がある中で、お酒やお醤油など良い原料が手に入る、現2代目代表の馬場の地元である糸島が選ばれました。【こだわりや、アピールポイントがあれば教えて下さい。】まず第一に明太子の卵の鮮度を大事にしています。船上で獲れたてのスケソウダラから採卵をすぐに行い、その場で凍結する方法を用いています。この方法はコストはかかりますが、私たちは元々原料問屋ですから、原料に対するこだわりも強く、鮮度の高い魚卵のみを使用しています。鮮度の高い卵は食べるとプチプチした食感が強くあるのが特徴です。また、「糸島で作る明太子」を作るために素材、中でもお酒とお醤油には強いこだわりがあります。お酒については、明太子作りでは欠かせないものではありますが、通常スーパーに置かれているような明太子はコスト削減のため、料理酒が使われていることが多いです。私達は江戸時代から続く「ハネ木搾り」という石の重みで搾る製法を用いた、糸島の白糸酒造さんのお酒を使用することで、卵の魚臭さを綺麗に取り除き美味しく仕上げることができています。お醤油は、醤油本来の味がしっかりとしている本醸造醤油を作られているカノオ醤油さんのものを使用しています。さらに、後味の良いものにするために、手間はかかるものの、醤油を煮詰めたものを加えることで、添加物は少なくても旨味のしっかりした味を実現しています。実のところ、この醤油を煮詰めるという工程は、煮詰めすぎて焦がし醤油になってしまったものを加えてみたら、たまたまおいしいものができたという失敗から出来上がった味なのです。このように原材料の仕入れから始まるこだわりには、コストも手間もかかってしまい、他のメーカーからすれば、面倒に思われる部分も多くあるとは思いますが、その分おいしいものができているという自信があります。【商品を受取るお客様へのメッセージ】私たちは、卵の鮮度とそのおいしさに強いこだわりがあり、あえて少し辛さを控えめにし、最初はピリッとしますが、後味がすっきりとした卵本来の味を楽しめる明太子を作っています。ぜひとも私たちの明太子の「卵のおいしさ」を味わって頂きたいです。また鯛出汁は、糸島産の天然真鯛の旨味を手軽に味わっていただけるような商品です。どちらも糸島の美味しい素材を生かしたものとなっていますので、お気軽に味わっていただければ幸いです。

image-main-article
奈良時代から受け継ぐ希少国産シナモンを守り伝える男

うちのシナモンは奈良時代から根付いています。国内ではほぼ自生していない品種で、DNA解析もしてもらいました。【どのような商品を生産されていますか?】今、僕が作らせていただいているのがジンジャーシナモンティー等の加工食品です。またそのシナモンの栽培をしています。自分のところで栽培しているシナモンと、高倉農園さんという糸島の生姜の農家さんがあるのですが、無農薬で栽培している生姜で、そちらとのコラボという形で作っています。両方とも糸島の農産物だけで作るというのを柱として、この商品を作りました。うちのシナモンは無農薬なのですが、どうして糸島にシナモンがあるのか?というところの話をすると、奈良時代に聖武天皇が作った漢方園があったんです。その跡地がシナモンの自生地となりシナモンの森が生まれました。うちのシナモンは、奈良時代から継承している作物なのです。苗木を採って耕作放棄地に植え直すプロジェクトもさせていただいています。市販の商品と違うところは、シナモンの葉っぱをメインに商品をつくっている所です。市販のシナモンティは、紅茶のフレーバーとしてシナモンのパウダーやスティックが使われるのが一般的ですからね。【シナモン栽培をはじめたきっかけを教えてください。】単純に面白そうだったからです。実は、僕自身は正直シナモンが苦手だったんです。でも、シナモンって珍しいじゃないですか?お茶ってお茶の木の葉っぱからできていますよね。最初はその発想だったんです。シナモンがあることは昔から知っていたので、「これでお茶をやってみようかな?」と思ったことが始まりです。自分はシナモンのスパイシーさが苦手なのですが、そんな僕でも葉っぱの方なら飲めたんです。清涼感がすごい爽やかで美味しくて。シナモンは好き嫌いがはっきりしているものなので、名前を聞いただけでも無理っていうひともいらっしゃる。でも、これはお客様から「レモングラスじゃないの?」といわれるくらいの香りだったんです。母が冬に毎年切り干し大根を作るのですが、ストーブの前に広げて乾かすんですね。その隣にちょっと乾燥させてみようとシナモンの葉っぱを2、3枚置いておいたんです。そうしたら、結構良い感じで乾いた上に、煮出してみたら「ちゃんとした味が出るやん?」と思ったんです。「実はこれはシナモンの葉っぱで、清涼感がこんなにあるんですよ」というのを伝えるのに最初は苦労しました。ですので、レモングラスのお茶も同時に作って、こっちがシナモンですよ、レモングラスですよと比較できるようにしたりしました。【こだわりや、アピールポイントがあれば教えて下さい。】独自の取り組みとして、地域の雇用に貢献できるのではと思い、障がいのある方を成果報酬制で雇用し、シナモンティーの葉と枝を分離する作業を委託しています。他にも、加工した際の廃棄にあたる枝の部分を資源として再利用するなど、無駄をなくす工夫も行っています。これらの取り組みは、栽培から加工、デザイン、ブランディングやマーケティングまで自分たちで行うからこそ実現できるものであり、うちの強みではないかと考えています。【商品を受取るお客様へのメッセージ】僕が今作っているシナモンティーは、味という意味での美味しさと言うよりも、いろいろな人が関わっていろいろな思いがある上での美味しさ、というのがあり、それを伝えていきたいなという思いがあります。単純に飲んで「ホッとする」と言っていただくのもありがたいのですが、その影にはいろいろな人たちの努力や、糸島の歴史、などがこのシナモンティーの中にぎゅっと詰まっています。みんなが一緒になって作っているシナモンティーなので、そこを感じ取っていただけたらなと思っています。

  • 1